沖縄あるある 住宅事情 スケブロ
前回は、悪霊マジムンから家を守るために石敢當が生まれたというお話をしました。今回は、その石敢當をどこにでも置いていいわけではない、大切なルールについてお話しします。
石敢當は、誰でも置けるわけではない?
「マジムンから家を守るなら、家の前に石敢當を置けばいいんじゃない?」と思うかもしれません。しかし、石敢當は、ただの魔除けの飾りではありません。
石敢當には、マジムンの進路を塞ぐ役割があります。そのため、T字路や三叉路の突き当たりなど、マジムンが進むと考えられている**「道の突き当たり」**にのみ置かれるというルールがあるんです。
なぜ、突き当たりに置くのか?
マジムンは、まっすぐしか進むことができないという言い伝えがあります。だから、道の突き当たりにある家は、マジムンに直接狙われる危険な場所だと考えられていました。
石敢當は、そんな危険な場所に住む人々が、マジムンから家と家族を守るために、「これ以上は進めないよ」という境界線として置いたものなのです。
まとめ
石敢當は、ただの縁起物ではなく、昔の人々が、見えない脅威から家と家族を守るために生み出した知恵の結晶です。その小さな石碑一つ一つに、沖縄の暮らしの知恵と願いが込められています。
次回・第三話では、石敢當に刻まれた文字の意味や、現代の住宅における石敢當の役割についてお話しします。