気づけば違反建築|第5話 「外壁と同じにしたら増築じゃないと思った!」〜囲ったベランダが“バレた日”〜

沖縄あるある 住宅事情

👨‍🔧おじさん:「いや〜、うちはちゃんと外壁もそろえてあるから大丈夫でしょ?見た目もキレイだしさ〜」

──そう笑って話すのは、近所の“なんでも自分でやっちゃう”系のおじさん。

👨‍🔧おじさん:「もともと屋根はあったからさ。サッシ付けて、壁は家と同じサイディング貼って、ほら、ぱっと見じゃ全然わからんでしょ?」

たしかに、外から見ても“増築”なんて気づかない。
最初からそういう間取りだったような仕上がりだ。

👨‍🔧おじさん:「中はエアコンもつけてて快適さ〜。子どもも静かに勉強できるし、最高だよ」

──ところが数年後、固定資産税の調査で役所の人が家を訪れた。

👨‍💼役所職員:「あれ?2階に部屋…ありましたっけ?」
(登記図面を見ながら)

おじさん、ちょっと動揺。

👨‍🔧おじさん:「いやいや、もともとベランダだったとこをちょっと囲っただけで…ほら、そんな大げさなもんじゃないさ〜」

👨‍💼役所職員:「これは増築ですね。延床面積に含まれます。事前に申請されていますか?」

その後、建ぺい率・容積率のオーバーも発覚し、“是正勧告”を受けることに。

👨‍🔧おじさん:「うそでしょ…外壁もそろえたのに…そんなつもりなかったのにさ…」


こうした“つもり増築”、実は沖縄ではかなりよくある話。

👵おばぁ:「あれは部屋じゃないよ〜!ただ囲っただけさ〜」

👷‍♂️建築士:「でも…サッシも壁もあって、エアコンもある。それはもう“居室”です」

👵おばぁ:「中に誰も住んでないよ?」

👷‍♂️建築士:「住んでなくても、囲って使える構造にしていたら“建築物”扱いになります」

三方を囲って、外部と遮断できるようにしていれば、それはもう「延床面積」。
増築の扱いとなり、確認申請が必要です。


👷‍♂️建築士:「このままだと、売却や火災保険にも影響しますよ」

👨‍🔧おじさん:「いや〜そんなつもりじゃなかったのにさ…」

「外壁と揃えたらバレないと思った」──
そう思っている方、多いのではないでしょうか?

でも、違反建築は“つもり”ではなく、“法的な扱い”で判断されます。

もし、囲ったベランダや使っていないはずの増築スペースがあるなら──
いまのうちに、一度専門家に見てもらうことをおすすめします。

知らないうちに、家が「違反建築」になってしまう前に。

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