👵「うちの壁、ちょっとひび入ってるけど、昔からあるから大丈夫よね?」
👷♂️建築士:「それ、放っておくと台風で被害が広がるかもしれませんよ」
沖縄の古いRC住宅(鉄筋コンクリート造)では、外壁や梁、柱にひび割れが見られることがあります。
「見た目だけの問題」と思われがちですが、台風時には思わぬリスクになることも──。
今回は、古いRC住宅のひび割れが台風時にどんな危険を生むのか、建築士の視点から解説します。
✅ ひび割れが台風時に危険な理由
- 雨水の侵入
- ひび割れから吹き付ける雨が内部に侵入し、鉄筋を錆びさせます。
- 錆びた鉄筋は膨張してコンクリートを押し割り、さらにひびが広がる悪循環。
- 風圧による劣化促進
- 台風の強風で外壁がわずかに動くと、ひびが広がったり奥まで達することもあります。
- 防水層が弱っていると、雨漏りが一気に進行。
- 剥落(はくらく)による危険
- 外壁のモルタルやタイルが台風時に剥がれ、飛散物となって周囲に被害を与える恐れがあります。
✅ ひび割れの種類と危険度
- ヘアクラック(0.3mm以下)
表面だけの細いひび。すぐに構造危険はないが、放置で雨水侵入の可能性あり。 - 構造クラック(0.5mm以上)
鉄筋まで達する深いひび。構造耐力の低下や剥落のリスク大。 - 爆裂(鉄筋の錆によるコンクリート剥がれ)
進行性が高く、早急な補修が必要。
✅ 台風前にできる点検・対策
- ひび割れの幅と長さを記録
- 写真やメジャーで定期的に記録し、進行を把握。
- シーリングや防水塗装の補修
- ヘアクラックは表面の防水で進行を防げることも。
- 構造クラックは専門家へ
- 0.5mm以上のひび割れや爆裂は、必ず建築士や施工業者の調査を受ける。
- 剥落防止
- 浮いているモルタルやタイルは、台風前に撤去・補修。
✍️ まとめ
古いRC住宅のひび割れは、台風時に「雨漏り」「鉄筋の劣化」「外壁の剥落」といった被害を招く引き金になります。
「昔からあるから大丈夫」ではなく、台風シーズン前に一度点検を。
安全な住まいを守るには、早めの補修と日頃の記録がカギです。