👨「養生テープで“バッテン”貼っといたから完璧!」
👷♂️建築士:「そのテープ、実は“気休め”かもしれませんよ…」
台風が近づくと、コンビニやスーパーの窓に貼られる“バッテン養生テープ”。
でもそれ、本当に効果があると思っていませんか?
今回は、台風時の“窓の補強”の正解と誤解について、建築士の視点から解説します。
✅ 養生テープの“バッテン”にできること
意外なことに、テープでガラスが割れるのを防ぐことはできません。
ただし、効果が「ゼロ」ではない点も。
テープの効果
- ❌ ガラスの飛散を防ぐ → △ 少しはマシになる
- ❌ 割れにくくする → × 割れます
- ✅ 割れた後の破片が“飛び散りにくく”なる → ◎コレだけは意味あり
👷♂️建築士:「つまり“窓が割れるのは想定済み”の応急処置ということです」
✅ 本当に窓を守るなら?
✔ 1. 飛散防止フィルム
→ テープよりはるかに効果的
→ 普段から施工しておけば台風時も安心
→ 見た目が目立たず、紫外線カットの効果も
✔ 2. 雨戸 or シャッター
→ 最強の物理防御
→ 防犯・遮光・遮熱効果も兼ねる
→ 木造・鉄骨に比べてRC住宅は後付けがやや困難なケースも
✔ 3. 段ボール+ガムテで内側防御
→ どうしても不安な場合は、室内側から窓を段ボールで覆って補強
→ 飛来物による飛散を少しでも防ぐ目的
→ 夜間の視線カットや暗さ対策にも有効
👵「バッテン貼ったのにガラスが全部割れたって話、あちこちで聞くよ〜」
✅ 実は“窓の位置”が大事だったりする
- 北側や西側の窓は風を受けにくい
- 逆に南・東側の窓は直撃を受けやすい(大きい窓が南や東に多くつける傾向がある)
- 風の抜け道になる位置関係なら、内側からも圧力に注意!
建築士は、こうした「風の流れを読む配置」も踏まえて設計しています。
✍️まとめ
窓に貼るバッテンテープは、見た目の安心感だけかもしれません。
☑ 本気で守るならフィルム or 雨戸
☑ 飛散防止が主目的
☑ 窓の位置や配置も被害の差に直結
**「貼ったから安心」ではなく、「割れたときの飛散を最小限に」**が本質です。
📝次回予告
【台風と住宅】第18話「カーテン、閉める意味ある?」
ガラスが割れたとき、室内を守る意外なアイテムとは?
“閉めておくだけ”で変わる被害の差。