沖縄で家を建てるなら、“湿気との付き合い方”が設計の肝。
せっかくのマイホーム、数年でカビ・結露・床のふくらみに悩まされるのは避けたいですよね。
今回は、建てる前に知っておきたい
**“湿気に強い家をつくるための間取りと設計の工夫”**を、建築士目線で紹介します!
✅ポイント①|家の中に「風の通り道」をつくる
沖縄の湿度は年中高め。
空気がこもる設計は、それだけで湿害リスクを高めます。
▶︎設計の工夫
・対角線上に開閉可能な窓を配置することで、自然な通風が生まれる
・各部屋に「逃げ道」(開けられる建具やスリット)を設けると、空気が巡りやすくなる
✅ポイント②|「閉じた収納」を減らす
クローゼット・押入れは、湿気がたまりやすい場所の代表。
通気性のない扉で密閉すると、内部結露やカビの温床になります。
▶︎設計の工夫
・**扉なし収納(オープン収納)**を検討
・扉をつける場合も、**ルーバー扉(通気口付き)**を使う
・ウォークインクローゼットは引き戸よりカーテンで風通しを確保
✅ポイント③|水まわりは機械換気に任せる
浴室・洗面所・トイレなど、湿度が高くなるエリアは窓開けちゃだめ!
▶︎設計の工夫
・浴室に窓を設けても開かない窓を設置 + 換気扇は絶対に消さない
・トイレにも窓を設けても開かない窓を設置 + 換気扇は絶対に消さない
・ランドリースペースは除湿機を設置
✅ポイント④|床下・屋根裏の通気も忘れずに
見落としがちですが、床下と小屋裏も湿気がこもる場所。
構造体の腐食やシロアリの原因にもなり得ます。
▶︎設計の工夫
・基礎パッキン工法で床下に常時通気を確保
・屋根断熱+棟換気や軒裏換気を組み合わせて、屋根裏の熱ごもりを防ぐ
✅ポイント⑤|生活スタイルと相性のよい“湿気対策動線”を組む
暮らし始めてから除湿機やサーキュレーターを置くより、
最初から“湿気をためない動線”を考える方が効率的。
▶︎設計の工夫
・洗濯→干す→しまうを1か所で完結できるランドリールーム設計
・除湿機や換気機器の設置場所にあらかじめコンセント・空間を確保
🌿まとめ|設計から“湿気に強い暮らし”を仕込もう
湿気は、建ててから戦うより、
**「建てる前に防げる設計」**で対処する方が圧倒的にラクです。
断熱や換気だけでなく、日々の生活と連動した設計アイデアが、
「長く快適に住める家」につながります。
📢次回予告!
📚【湿度シリーズ⑥】
これって施工不良?それとも生活習慣? 湿害トラブル“誤解あるある”徹底解説!
家づくりの現場でよくある誤解と、建築士のリアルなホンネを紹介予定です。
お楽しみに!